「宵越しのゼニを持たない」。それが、粋な江戸っ子の心意気。
なけなしの稼ぎは、みんな遊びにつぎ込んでしまう。
世界有数の百万都市に発展した大江戸。
そこには「お楽しみ」が溢れかえっていた!
祭り、富くじ、色街、御開帳――。
今より、もっともっとすごかった娯楽の舞台裏を明かそう。
◇江戸の宝くじ「富突(とみつき)」では、二日に一人、「億万長者」が誕生!
◇飲む打つ買うの三道楽に、江戸っ子はのめり込む。グルメブーム、吉原、岡場所は?
◇寄席七百軒、芝居小屋二十軒。女性が嫌いな男性と、芝居が嫌いな女性はいない!
◇庶民はもとより、大奥も将軍様も興奮したお祭り騒ぎ。娘や女房を質草にして何が悪い!
◇信仰心など、どこへやら。御開帳の成功のカギは、「えっ?」奇想天外の大イベント!
大江戸に花開いた娯楽産業の裏事情。
「なるほど、人に話したくなる!」
〈目次から〉
第一章 「大当たり! 江戸の宝くじ」――加熱人気の富興行
第二章 「飲む・打つ・買う」の泣き笑い――歓楽街に咲いた、あだ花
第三章 粋な男女で寄席と歌舞伎は大賑わい――寄席七百、芝居小屋二十
第四章 大奥も大喜び、江戸の祭り――将軍様も楽しんだ非日常空間
第五章 開帳という大規模イベントの裏表――成功と失敗の法則