小児がんなど長期療養が必要なこどもと家族が自由に過ごすことができる、こどもホスピス「うみとそらのおうち(うみそら)」。命を脅かす深刻な病と向き合うこどもたちと家族が、心身ともに医療から離れ、リラックスした時間を過ごすことが可能である。
「うみそら」を訪れたこどもたちは、海や空が近い場所で家族と過ごせる。眼前には平潟湾が広がり、風呂場から花火が見える日もあるという。
ここで過ごした家族のストーリーを描き、設立に奮闘しサポートする人々の姿を追い、こども医療、命の尊厳、グリーフケアといった課題にも踏み込んでゆくノンフィクション。
<目次>
第1章:最後の花火
第2章:ふたつの星座
第3章:「子どもの時間」が終わる前に
第4章:悲しみと共に生きていく
第5章:子どもたちの居場所を支えたい
第6章:「こどもホスピスとは何か」をめぐって
第7章:広がり、連携しあうプロジェクトたち
第8章:晩夏の花火 子どもたちの願いのせて
最終章:がん患者としての再訪 作家・佐々涼子さんインタビュー