文庫
エッセイ
いつか死ぬ、それまで生きる わたしのお経
伊藤 比呂美 著
ISBN:9784022651587
定価:858円(税込)
発売日:2024年7月5日
A6判並製  336ページ 

つまずく日々に出あった、
生きるよすがとしてのお経。
生老病死について、日々考えてきたこと――

文庫化にあたり、「老犬とわたし」を収録。

母と父、夫の死を見届けて独り。
犬を連れ荒野や海辺を歩きながら
「生きる」「死ぬる」の思索を重ね、
仏典を読む日々。
森羅万象と生老病死に向き合うなかで
生きる力がおのずと湧いてくる。
詩のように読み解かれたお経、
それに響きあう魂のエッセイ。
《解説・藤田一照》

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寝たきりの母、独居する父。
死に方がわからないかのように生きている親を見ていて考えた。
「生きること死ぬこと」について、
老い果てぬ前に準備をしたらいいのではないか。
老いて死ぬ不安を、苦しみを、少しでも軽くする道はないか。
遠いカリフォルニアから通いつつ看取りをつづけるうちに、
娘はお経に出会った。

そして今、両親と夫の死を見届けて、
誰もいなくなった荒れ地や海辺を、犬と歩く。
日没を見て、月の出を見て、小さな生き物の生きざまを見る。
雨を見て、風を見て、地震を見る。
自然のめぐりと生きることと死ぬことが重なっていく。


【目次より(抜粋)】
父と母とお経とわたし
開経偈「今、出遭いました」
般若心経「完成に向かって」
源氏物語表白「紫式部の往生」
法華経薬草喩品偈「大きな木や小さな木」
阿弥陀経「浄土とはこんなところです」
法華経如来寿量品偈(自我偈) 「私が目ざめてからこのかた」
一切精霊偈「一切のたましいは」
発願文「ねがっています」
仏遺教経「最後のおはなし」
死んでいく人
老犬とわたし――文庫版あとがきにかえて   など


【書評・メディア情報】
2021年
■NHKEテレ「こころの時代」「わたしの言葉で語るお経」(11月14日)
■NHKラジオ第1「飛ぶ教室(パーソナリティ・高橋源一郎氏)」
「秘密の本棚」、著者出演(11月26日)
■熊本日日新聞(11月26日)/著者インタビュー
■読売新聞夕刊(12月4日)/著者インタビュー
■熊本日日新聞(12月19日)/書評(藤田一照氏・曹洞宗僧侶)
■ゆうゆう 2022年2月号 (21年12月27日発売) /著者インタビュー
■信濃毎日新聞(12月29日)/新著紹介(共同通信配信)
 共同通信配信 他に10紙

2022年
■朝日新聞夕刊(1月12日)/著者インタビュー
■NHKラジオ深夜便「真夜中の本屋さん」(1月31日)
/日本文学研究者、ロバート・キャンベル氏による紹介
■週刊朝日(2月4日)/著者インタビュー
■西日本新聞(2月12日)/著者インタビュー
■『みんなの介護』「くらたまのいまの会いたい手帳」(2月25日)
/漫画家・倉田真由美さんによる著者インタビュー
https://www.minnanokaigo.com/news/kuratama/no42/
■読売新聞(2月27日)/書評(梅内美華子氏・歌人)
■サンデー毎日 連載コラム「これはアレだな」「ぼくらの仏教なんだぜ」(3月6日)
/高橋源一郎氏による紹介
■BOOKウオッチ(3月8日)/著者インタビュー
https://books.j-cast.com/topics/2022/03/08017417.html

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