幼少時に母の妹に預けられた恵子は、6歳になると両親に呼び戻される。家では父が母に暴力を振るうのだった。やがて恵子にもその矛先が向き、2歳下の弟が小学生になると、弟にも暴力が及ぶようになる。ある日、東京から父の弟が訪れる。東京のおじさんは、自分が大切にしている六つ葉のクローバーを恵子に与え、励ますのだった。やがてやさしかった母も豹変して暴言を吐くようになり、朝ご飯も満足に食べさせて貰えなくなる。学校ではいじめにあう二人。恵子は高校を中退、両親から逃れるため、六つ葉のクローバーを胸に家を出る。隣町でアルバイトを続けていた恵子は看護の臨時職に就き、夢に一歩近づけたことを喜ぶのだった。しかし、同棲を始めた恋人に暴力を振るわれるようになり……。
虐げられながらも、明日への希望を追い求める少女の心理をリアルに描く問題作。