これからもずっとご近所に居続けてほしい、
そんなお店と家族のヒストリー。
谷中・根津・千駄木に長く続くお店、工房など66軒を訪れ、
じっくり聴かせてもらったあれこれを1冊に。
地域雑誌「谷根千」を立ち上げ、
自転車で界隈をめぐってきた著者による聞き書き。
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この本は、私たちが地域雑誌「谷中・根津・千駄木」)を1984年に創刊する以前から、この地域にあったお店のライフヒストリーである。
谷根千の町がさまざまなメディアに載るようになり、外来者が増えた。インバウンドで外国人観光客も増えるなか、新しいおしゃれなお店はよく取り上げられるが、地道に何十年もやっているお店が埋もれているような気がしていた。
本書の取材は2018年から、コロナ流行をはさんで2025年に及んだ。最初20〜30軒を考えていたが、あの店も、この店も、とどんどん増えていき、60軒を超えてしまった。長く続けた理由はこの仕事が楽しすぎたからだと思う。
(「まえがき」より)