新聞記者の私は約20年前のある日、発達障害児の父となった。どんな障害なのか、どう育てればいいのか、支援はあるのか? 私は、何もしらない自分と、保護者、教員、福祉関係者など同じように情報を求める人々のために、取材をはじめることにした。
それから、社会はどう変わったのか。その中で親は何を選択し、当事者はどう成長したか。
そして、自分は親として何か変われたのだろうか?
発達障害の特性を持つ人、支援する人の人生を追い続けた、感動のノンフィクション。
〈目次〉
はじめに
序章 友だち・学校・地域に支えられて 私と私の家族のこと
第1部 当事者のあゆみを見つめ続けて
第1章 内面の扉開いた「うわわ手帳」 高橋紗都さんと両親(大阪)
第2章 自分の凸凹に合う環境をデザインする シンガー・ソングライターyu-kaさんの歌(神戸)
第3章 親として“当事者”として 家族みんなが特性を持つくすのきゆりさん(関西地方)
第4章 得意なことは、人生を変えるだろうか 小野浩太さんと両親(青森)
第2部 社会とのつながりを作り続ける人たち
第1章 「分かって」だけでは十分じゃない 蔵田心優さんと熊本の当事者会「シエラ」の取り組み(熊本)
第2章 誰にとってもやさしい町を作り続ける NPO「えぇ町つくり隊」の17年(岩手)
第3章 当たり前に美容院に来られる子たちを増やしたい 美容師・赤松隆滋さん(京都)
第3部 親として何ができるだろう
第1章 ありのままの自分 大切にできる心を 朝日新聞出版・上坊真果さん(東京)
第2章 伝えたい言葉は「アイラブユー」 可能性を掘り起こす技術を開発した母・久保由美さん(アメリカ・カリフォルニア州)
終章
おわりに