「十五歳の手記募ります」
太平洋戦争勃発から50年、朝日新聞の読者投稿欄で女性の戦争体験記の募集が始まり、4千におよぶ手記が集まった。
兄の名誉の戦死を望んでしまった――。
風船爆弾に貼る補修紙の花びら形に癒やされ息抜きをしていた青春、
引き揚げの途中で子を産み埋めた女性、
子供を産めず「非国民」の声におびえたこと、
「名誉の死」に涙を堪えるしかなかった日。
朝日新聞に寄せられた女性たちが伝える戦争の真実、再編集のうえ復刊。
【目次】
一、 敵は日本人だった――戦時体制下の強圧
二、 地獄の劫火を見た――焼夷弾の雨の下で
三、 暗い青春――耐えるしかなかった日々
四、 温かい心――ささやかな自己主張
五、 沖縄で――国内戦を体験した少女たち
六、 別れ――夫・親子・兄弟、そして
七、 被害者そして加害者――国の内と外から
あとがき
連載を終えて