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あの戦争を、多くの父は語らない。重たい経験を誰にも手渡さないまま、死んでいった無数の父たちがいる。(中略)
本書は、昭和の父たちが、のちの世代に向けて残した、かけがえのない遺産である。
――ノンフィクション作家・梯久美子(解説より)
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【内容紹介】
週刊朝日が終戦から20年で募集した企画に1716編の手記が集まった。
捕虜の敵兵との友情、
戦地で暮らす人々を裏切った経験、
青酸カリを握りしめ生きたいと葛藤したこと――生々しく現実が綴られる。
北はシベリアや千島列島、南は硫黄島やガダルカナル島まで。かつて大日本帝国と呼ばれた戦地で何がおき、私たちの父はどう戦ったのか。
父から子へと託された無名戦士50人の戦争体験記、復刊。
《解説(選書版)大西赤人/(文庫版)梯久美子》
【目次】
一、 東アジア
二、 北太平洋
三、 東南アジア
四、 南太平洋
五、 内地・沖縄
あとがき
選書版解説 大西赤人
文庫版解説 梯久美子
装幀:柳沼博雅(GOAT)
イラスト:洞 智子