関ヶ原の戦いから早1年半、加賀前田家で新座衆の処置に苦慮する太田但馬守。知行の約束を反故にして彼らを召し放つべきか。家の安泰と武士の誇りの狭間で揺れ動き、策謀に陥った末に下した決断とは――。歴史小説の第一人者・安部龍太郎が贈る、関ヶ原以後失われゆく武士の理を貫かんとする6人の生き様を描いた傑作短編集。《解説・北上次郎、内藤麻里子》
・目次
残された男
伊賀越えの道
義によって
金沢城嵐の間
萩城の石
行き過ぎたりや
解説 北上次郎
解説 内藤麻里子
・安部龍太郎
1955年福岡県生まれ。歴史小説家。89年から1年間「週刊新潮」で「日本史 血の年表」(『血の日本史』に改題)を連載しデビュー。2005年『天馬、翔ける』で中山義秀文学賞、13年『等伯』で直木賞受賞。著書に、『彷徨える帝』『風の如く水の如く』『神々に告ぐ』『信長燃ゆ』『戦国の山城をゆく』『武田信玄の古戦場をゆく』『海の十字架』『迷宮の月』『家康一〜八』『徳川家康の大阪城包囲網』『関ケ原連判状』『ふりさけ見れば』『生きて候』『バサラ将軍』『銀嶺のかなた』など多数。