「犯罪者かどうかなんて知るか。俺の患者だ」
同僚の尊厳を守るため教授をブン殴り、
大学病院を追われた外科医・神志那士朗(こうじなしろう)。
職を失った士朗に舞い込んだのは、
刑務所で受刑者を診る医師“矯正医官”への誘いだった。
すべてのドアや引き出しに鍵がかかり、
医療者同士で名前を呼ぶことも避けられる。
これまでの病院とは全く違う環境に足を踏み入れた士朗を
さっそく待っていたのは、受刑者による刑務官刺傷事件。
十年を過ごした刑務所を出たくないと零す患者、
罪を犯した弟のために治療同意はできないと言われ、死に瀕している患者……。
塀の外からは「犯罪者を救うべきなのか?」と問われるが、
患者であり受刑者である彼らと向き合ううち、
士朗の瞳には再び医師としての矜持が宿る。
己の正義のためには力づくでも道を切りひらく
型破りなニューヒーロー、誕生!
『このクリニックはつぶれます!』の著者による、かつてない刑務所医療小説。
《もくじ》
一話 来訪者
二話 大和医療刑務所
三話 塀の外へ
四話 家族
五話 矯正医官・神志那士朗
六話 Dr. プリズン
【内容紹介】
「犯罪者かどうかなんて知るか。俺の患者だ」己の正義のために教授を殴り、大学病院を追われた神志那士朗。酒浸りで日々を過ごす士朗のもとに、刑務所の医者“矯正医官”にならないかという誘いが舞い込み――。熱きニューヒーロー、誕生!
【著者プロフィール】
午鳥 志季(ごどり しき)
1993年神奈川県生まれ。作家、医師。東京大学医学部卒。都内の急性期病院で診療と研究に従事する。2019年、電撃小説大賞応募作に改稿を加えた『AGI-アギ- バーチャル少女は恋したい』でデビュー。著書に、『それでも、医者は甦る 研修医志葉一樹の手術カルテ』、「このクリニックはつぶれます!」「君は医者になれない」シリーズなど。
【装幀】岡本歌織
【カバー装画】蒼木こうり