冷泉家時雨亭文庫には鎌倉時代後期あたりの書写とみられる、冒頭の1、2丁だけが定家様で書かれた私家集群が伝わっている。冷泉家と対立関係にあり、藤原定家伝来の本を持たなかった二条家などにおいて、定家書写本に擬して書き写されたものが、いずれかの時点で冷泉家に入ったと考えられる。それら私家集群を「擬定家本私家集」と名付け、『檜垣嫗』など9点(いずれも重要文化財)を選んで収める。
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