太平洋戦争末期の激戦地・硫黄島に一兵隊として送られた著者は、全島を地下要塞化するための穴掘り作業に従事する。しかし島には真水がなかった。火山島では塩辛い硫黄泉しか飲めず、燃えるような喉の渇きに襲われながらの過酷な労働、やがて栄養失調に。骸骨のように変貌する兵隊たちは真水を腹いっぱいに飲むことを夢に見て……。爆撃と飢えと渇き。兵隊の敵は米軍だけではなかった。傷病兵として帰還した著者が綴る真実の戦争。
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