医者であり、芥川賞作家である著者は、末期がん患者への対応からうつ病にかかった。本書はそれから10年近い闘病生活を経て快復へと向かう道程、その間の心模様を綴ったエッセイをまとめたもの。同期に医者になった友人をがんで失う話、山歩きで心身が癒されてゆく話など、50歳前後の著者の心境を抑制の効いた文章で写しつつ、無理に頑張らなくてもいいというメッセージを読むものに向けて優しく綴る。
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