長い戦乱が終わり、やっと花開いた爛熟の江戸文化。その最大のメディアが、歌舞伎。風俗も流行もすべて生み出す「現代のテレビ」とあって、それだけに影響力は大きく、幕府はやっきになって歌舞伎を取り締まる。女歌舞伎の禁止、絵島生島事件の実態、8代団十郎自殺などの真相に迫り、数々の歌舞伎スキャンダルを通して、江戸の時代を読み解いていく。浮かび上がるのは、現代人と変わらぬ欲望を持った江戸人間の姿である。
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