信長、お市、信玄、家康、戦国の群像を絵師の目を通じ活写する。これまでの信長像を一新させる画期的な長編時代小説。著者は漫画『内閣総理大臣織田信長』の志野靖史。第七回朝日時代小説大賞受賞作。
人の姿を有り様のとおりに描く“似せ絵”が得意な加賀大乗寺の小僧・小次郎。守護・冨樫晴貞から画聖・雪舟の絵巻を授けられ腕を磨き、長じて京に上り狩野一門に加わる。扇の絵つけに追われる日々を送るが、ある日、その画力に目をつけた織田信長から、甲斐の信玄を描いてこいという密命を与えられる――。続きを読む
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