――死を想え
「ちょっとそこのあんた、顔がないですよ」
本当の死が見えないと、
本当の生も生きられない。
1983年の刊行以来、30年以上にわたり
多くの読者に読み継がれ、
さまざまな人生に寄り添ってきた
超ロングセラーが、装い新たに復刊。
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本書は70年代から80年代はじめまでの約10年間、写真家として世界各地を巡って撮った写真の中から74点を抜粋して、その一点一点に言葉を付したものである。
この30代の終わりに書かれた本の文字は今読むと赤面するようなものもある。だが、そのような生々しい言葉さえ臆面もなく活字化していることもまたこの本が長生きしている源泉なのかも知れないと思うことがある。
(藤原新也「『メメント・モリ』レシピ。」より一部)
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