舞台は幕末の江戸、八丁堀〜日本橋界隈。21歳の山村結実は、産婆見習いとして、師匠である祖母の家で、同じく見習いのすずとともに寝起きしている。今も昔も、出産は人生の縮図だ。歓迎されてこの世に生まれてくる子もいれば、若すぎる妊娠、妻子ある人の子の妊娠など、望まなかった妊娠もある。出産で亡くなる母子がいまよりずっと多かった時代、いろんな事情を抱えながら命がけで産もうとする女性たちに、自分は何ができるのか? 命が生まれる現場で、葛藤しながら成長していく女性の姿を描く感動作。書き下ろし。
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