慶応3(1867)年夏、倒幕軍が攻めてくるという噂でもちきりの江戸。そんな中でも赤ん坊は次々に生まれるが、日ごとに治安が悪化する中で、結実は夜中のお産に駆けつけることが難しくなっていた。そんなとき結実は、かつて手習いで一緒だった、身重のくらと偶然出会う。くらは火事で仕事を失い、お腹の子の父親が彰義隊の隊員となって行ってしまったと途方に暮れていた……。時代が変ろうとする嵐の中で、迷いながらも自らの生き方に矜持を持ち、前を向いて生きようとする人々の姿を描くシリーズ第四作!
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