1999年、伊藤忠商事の社長として約4000億円の不良資産を一括処理してバブルの後始末をし、その翌年には同社史上の最高益(当時)を記録する。2010年に駐中国日本国特命全権大使に就任してからは、尖閣諸島国有化をめぐって最悪の日中関係の中、日本と中国の関係正常化に向けて奔走する──。
まさに激動の人生をブレずに貫いた「生き方の哲学」とは何か。その内実を余すところなく開示する。「人生の背骨」をつくるために、必読の書。
第1章 「ペン」より「パン」――人間はお金を常に求める動物だ
・お金なしで幸せと言えますか?
・いくらあれば満足できますか?
・入社一年間はネクタイ一本の生活
・収入と連動しない私生活
・ビジネスマンはカネの匂いがしなければならない
・お金の価値は生活レベルとともに変わる
・大企業の一〇〇万円と中小企業の一〇〇万円は違う
・人を喜ばせるお金の使い方
・良いお金儲けと悪いお金儲け
・八割は思想よりもお金を選ぶ
・資本主義は終わらない
・死ぬまでお金を求める動物
・お金は思想や信条と密接に関わる
第2章 仕事──働くために生きる
・ワークライフバランスなんていらない
・コロナがもたらす「残酷な経済」
・テレワークで成果主義がやって来る
・新しい仕事では権限と責任が明確になる
・スペシャリストでなければ生き残れない
・大事なことは記憶ではなく、記録に残す
・毎日の読書が差をつける
・個人が世界相手にビジネスをする時代
・生き抜くためには海外と手を組む
・AIに使われるな。使う人間になれ
・AIは戦争をなくせるか
第3章 成功──出世を目ざして出世したヤツはいない
・目標をもって仕事に臨め
・年齢によって目標は違ってくる
・一度に全部はできない
・出世する人としない人はどこが違うか
・自己評価は他人の評価の二倍になる
・人にホメられるように努力せよ
・人を喜ばせるような仕事をせよ
・仕事はすればするほど深まり幅が広くなる
・自分の得意分野を把握せよ
・「すべては現場に宿る」というビジネスの鉄則
・中国全土を回って知ったこと
・最も大切なのは信用・信頼
・トップは命をかけて仕事をせよ
第4章 覚悟──死ぬまでベストを尽くせ
・定年退職後、どうするか?
・会社の辞め方をつくっておく
・働きたい、学びたいシニア層
・若手に必要とされる年寄りになれ
・定年後に生きる「武器」を身につけよ
・老人は若手に「席を譲れ」
・世界を狭める過去の肩書とプライドを捨てよ
・お金のない年寄りは孫にも相手にされない
・「余命一〇年」を宣告された
・突然、歩けなくなった
・健康法は自分の調子に合わせるのが長く続けるコツ
・人に喜ばれることに力を尽くせ
・感激、感動を忘れるな
第5章 生きる──いつも自分の心に忠実に生きよ
・「親ガチャ」にとどまるな
・自分の不運に感謝せよ
・生きている限り努力を怠るな
・「自分だけが――」という落とし穴
・悩みは「生きている証拠」
・サムシング・グレートによる「奇跡」の共通点
・成功も失敗も誰かが必ず見ている
・自分の心に忠実に生きる
・毎日、いつでもどこでもベストを尽くせ
・明日死んでも、それが自分のベスト
・一歩踏み出せば、見える風景が違う