■本書序文「宇宙をめざす人へ」より
この本は、宇宙へ行ってみたいという「宇宙旅行者」や、これからプロの「宇宙飛行士」をめざす人のための、もっとも初歩的な、最初に読んでほしい入門書です。もしあなたが宇宙旅行に行きたいのなら、3日ほど訓練を受ければすぐにでも宇宙船に乗り込み、5分ほど無重力を体験できます。もしあなたがプロの宇宙飛行士になるなら、この本の、とくに5章と6章を参考にしてください。それを読めば、宇宙飛行士になるためには何が必要か、何を勉強すべきかが、おおまかに理解できるはずです。
2022年、アメリカによって「アルテミス計画」が開始されました。この計画では、50年ぶりにヒトを月に送り込み、月を周回する宇宙ステーションを建設し、月面にも基地を作り、さらには火星にヒトを送り込もうとしています。この計画には日本も参加しています。
宇宙開発は人類史上かつてないほど急速に早まっています。ということは、近い将来、宇宙飛行士が足りなくなります。これまでは限られた人だけが宇宙に行くことができましたがこれからはもっと多くの人々が宇宙へ行くことになります。
「You can be an astronaut !」
皆さんが宇宙飛行士になる夢をかなえ、宇宙から地球を眺め、月に立ち、火星へ行く日を心から楽しみにしています。その実現のために、少しでも本書が役立てば幸いです。
○QRコードですぐにアクセスできるYouTube上の関連動画を50作品紹介
○星出宇宙飛行士が巻頭インタビューで登場!
○図解と写真をふんだんに使用し、ひと目でそのページの内容がわかる
■目次
第1章 宇宙旅行に行く!
第2章 バーチャル打ち上げ体験
第3章 ISS国際宇宙ステーションに滞在する
第4章 次世代の宇宙ステーション
第5章 プロの宇宙飛行士になる方法 試験編
第6章 プロの宇宙飛行士になる方法 訓練編
第7章 月に行く方法とアルテミス計画
第8章 火星に行く方法
■著者
鈴木喜生(すずき・よしお)
出版社の編集長を経て、著者兼フリー編集者へ。宇宙、科学技術、第二次大戦機、マクロ経済学などのムックや書籍を手掛けつつ自らも執筆。自著に『宇宙プロジェクト開発史アーカイブ』(二見書房)、『宇宙開発未来カレンダー2022-2030’s』(G.B.)など。編集作品に『宇宙探査の基本がわかる本』(枻出版社)、『栄二〇型発動機取扱説明書 完全復刻版』(枻出版社)など。