わたしたちの「いのち」はどこへ行くのか――
生命の深奥と生物の利他性を捉え、
動的平衡の行く末を示す、著者の新たな境地
生命の基本原理とは、他者のエントロピー(乱雑さ)排出を、
もういちど秩序あるものに作り返して成立する互恵的な関係性にある。
動的平衡は利他性によって支えられており、
進化も利他的共生が織りなしたものなのである――。
生のさざ波に耳を澄ませ、人間と社会を静かに見つめた随筆集『ゆく川の流れは、動的平衡』に新たな序文を追加した、待望の新書版!
<目次>
新書化にあたって
序
1 生命の惜しみない利他性
2 内部の内部は外部
3 「記憶にない」ことこそ記憶
4 追い立てるのではなく
5 問い続けたい「いかにして」
6 やがては流れ流れて