テーマ編/国宝と文化財
「テーマ編」のはじまり。これまで所蔵先別に見てきた国宝を、歴史的な流れのなかで見直すための10冊です。この号では、そもそも国宝とは何か、どのような経緯で生まれたのか、また、国宝を頂点とする日本の文化財保護の仕組みを解説し、文化財を守ることの意義を考えます。
世界的視野から文化財を見る
--日本の文化財と世界の文化遺産/平山郁夫(東京芸術大学名誉教授)
古器旧物の流出を防ぐのが事始め
--日本の国宝・文化財保護の歴史/渡邊明義(東京国立文化財研究所長)
廃仏毀釈と金堂炎上の悲劇を越えて
--法隆寺の文化財保護の歩み/高田良信(法隆寺管長)
益田鈍翁は「指定」嫌いだった
--民間コレクションと国宝・文化財/田中日佐夫(成城大学教授)
未来へ文化的遺産を伝えるために
--文化財保護の将来像/渡邊明義
●特集
市民参加で文化財保護の30年/米山淳一((財)日本ナショナルトラスト事業課長)
●年表
文化財保護関連年表