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多くの問題を抱えるEUは崩壊寸前。それに至ったプロセスと今後のシナリオを説く。
難民問題は日に日にこじれ、ドイツの強硬姿勢、外交はあちこちで批判を呼び、イギリス、フィンランド、ハンガリーなどはEU離脱の動きをみせている。ギリシャ、イタリア、スペイン、ポルトガルの財政難・失業率は依然深刻で、経済回復の兆しは見えない。ロシアの動向――クリミア半島併合、核の恫喝、中国と急接近など――も懸念される。トルコとの関係強化も不穏な空気を感じさせる。
加えて、EUは統一国家ゆえに民族のアイデンティティを覚醒してしまったことが顕著に見られる。スコットランド、バスク、フランドル、シチリアなど、独立を目指すかつての「国」は後をたたない。
EU崩壊が現実となりつつある今、それを回避する方法はあるのか? もしEUが解体したら、世界経済、日本経済にどれほどの影響を及ぼすのか?――欧州問題に詳しい著者が徹底的にメスをいれていく。