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1700円(本体価格)/1870円(税込価格)
ヘテロ、ゲイ、レズビアン、トランスジェンダー…… さまざまな性のあり方が共存するこの街にはかつての買売春地帯「遊廓」「赤線」「青線」の忘れられた物語が眠っている。新宿の歓楽街は、酒場、ソープランド、ゲイタウン、女装者のコミュニティ、レズビアンが集まる店などが混在する、他に類のない地域だ。今にぎやかな歌舞伎町界隈はもともと場末で、戦後まもなく都電の停留所が移転してきて栄えるようになった。闇市に起源をもつ飲み屋街がいくつもあり、非合法な買売春が行われた「青線」だった。新宿御苑に近い「二丁目」は、江戸の宿場町・戦前の遊廓・戦後の「赤線」といった男と女の色街の跡地だ。1958年(昭和33)の売春防止法で、買売春が黙認されてきた「赤線」は没落、そこに1960年代末からゲイバーが集まりだして、世界有数の「ゲイタウン」が形成されていく。 古地図や写真の中に、街の片隅に、わずかに遺されたかつての「性なる場」の痕跡を掘り起こし、「盛り場・新宿」ができあがる過程を読み解く。 ●目次 第1章 「新宿遊廓」はどこにあった? 「飯盛女」――馬糞の中に咲く菖蒲/牧場の跡地にできた「新宿遊廓」/盛り場の「西遷」/新宿遊廓の遺跡/なぜ新宿遊廓は忘れられたのか?/新宿遊廓の遺物/場の記憶 ◎コラム1 「廓」という空間 第2章 「赤線」とは何か(1)――その成立 「赤線」とは?/公娼制廃止と占領軍「慰安所」/「Off Limits指令」と性病対策/集娼制の継続方針――GHQ・警察・売春業者の合作/「赤線」の語源/遊廓から「赤線」へ/もう1つの「赤線」の起源/増殖する「赤線」 ◎コラム2 RAAと「赤線」亀戸 第3章 「赤線」とは何か(2)――実態と経済 「赤線」の経営規模/「赤線」は強制売春か?/「赤線」の料金設定/街娼の料金設定/「赤線」女給の収支 ◎コラム3 映画に見る「赤線」の客 第4章 「赤線」とは何か(3)――その終焉 「赤線」増殖への抵抗/「売春等処罰法案」/「売春防止法」の成立/「売春等処罰法案」と「売春防止法」の問題点/売春のアンダーグラウンド化/警察の姿勢はなぜ変わったのか/「売春防止法」と現代 ◎コラム4 昭和33年3月31日「赤線最後の日」の虚構 第5章 新宿の「青」と「赤」――戦後における「性なる場」の再編 「青線」とは何か/「青線」の出現時期/営業形態と値段/警察の「狩り込み」/建物の構造/東京の「赤線」と「青線」/新宿「青線」の地理的検討/「盛り場」新宿における「赤線」「青線」の位置/「青」と「赤」のその後 ◆新宿「赤線」の写真 ◎コラム5 朝山蜻一『女の埠頭――変貌する青線の女たち』を読む 第6章 欲望は電車に乗って――都電と「赤線」 新宿と洲崎は「はしご」できた/都電の盛衰/「赤線」と都電/ふたたび新宿 ◎コラム6 「原色の街」の原色の女 第7章 「千鳥街」を探して――焼け跡・闇市系飲み屋街の記憶 新宿二丁目の「新千鳥街」/「千鳥街」を探す/「千鳥街」であることの検証/「千鳥街」の立ち退き時期/「千鳥街」の成り立ち/「千鳥街」のセクシュアリティ/「追分新地」と「緑苑街」 ◎コラム7 「旭町ドヤ街」の今昔 あとがき――2つの出会い 新宿歌舞伎町での出会い/台湾での気づき