分冊百科
仏教を歩く
仏教を歩く 9号
定価:586円(税込)
表紙:京都・円山公園の夜桜とおぼろ月
発売日:2003年12月2日
9号 
品切れ・再販未定
花のしたにて死なん

西行 さいぎょう
西行は桜と月の歌人である。武士の身分を捨てて出家し、各地を行脚してはその土地土地で、歌枕となる和歌を詠んだ。なかでも有名な一首は、
 ねがはくは花のしたには春死なん
 そのきさらぎの望月の頃 (『山家集』から)
であろうか。願いどおり、西行は釈尊の涅槃の頃にこの世を去った。そんな西行のロマンチックで無常観あふれる人生に、今でも人々は憧れる。報われることのない愛に生き、みずから遁世の道を選んだ西行にとって、仏の教えとはいったい何だったのだろうか。西行が遺した歌などから、遁世の生きかたに迫る。


巻頭法話 仏教への誘い 第9話「南無」/瀬戸内寂聴

西行とはどんな人?
仏道と歌道のはざまを生きて往く/高橋英夫
■イラスト 西行交友録
■西行 教えの広がり
歌人たちが学んだ西行の深遠な精神世界/山田昭全
■西行のあゆみ

西行のことば
母に感謝し、『菩提心論』に感動/山田昭全

西行ゆかりの旅
弘川寺 桜が乱舞する西行終焉の地/編集部
◆境内マップ・周辺図
◆名僧の遺産
西行法師像/高志慈海
小塩山大原院勝持寺 全山桜色に染まる春 秋は紅葉の「花の寺」/編集部
[仏教 見る・聞く・ふれる]
西行 伝説と歌枕の旅
■西行の恋と歌
許されぬ恋の相手を月に託して/瀬戸内寂聴

■連載■
真鍋俊照の「仏教アートへようこそ」(9)
供えものから発展したお菓子の優雅/真鍋俊照
梅原猛の新「授業・仏教」第9講
西行 無常を感じて出家した天才歌人/梅原 猛
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バンコク(タイ)/田村 仁