分冊百科
仏教を歩く
仏教を歩く 28号
定価:586円(税込)
表紙:大谷光瑞の知人で近代建築の父・伊東忠太が設計した東京の築地本願寺。インドの建築様式をイメージしている。
発売日:2004年4月20日
28号 
品切れ・再販未定
西域に仏法を求めて

大谷光瑞・河口慧海 おおたにこうずい かわぐちえかい
二十世紀は、中央アジア探検の世紀でもあった。ヨーロッパ列強の探検家たちに交じって、日本でも、二人の中央アジア探検家が誕生した。仏教者でもあった大谷光瑞と河口慧海である。浄土真宗本願寺派の宗主だった光瑞は、三次に及ぶ大谷探検隊を組織し、西域に埋もれていた経典などを持ち帰った。一方、黄檗宗の僧侶だった慧海は、鎖国状態のチベットに潜入し、「チベット大蔵経」など、多くの文物を日本にもたらした。仏教伝来以来、中国から伝わってきた漢訳経典は、釈尊の教えを正確に伝えていないのではないかという疑問から、より原典に忠実と思われるサンスクリット語による経典を求めての旅だったのである。この二人の気宇壮大な夢と冒険の跡をたどる。

巻頭法話 仏教への誘い 第28話「葬式供養」/瀬戸内寂聴

大谷光瑞とはどんな人?
大教団と探検隊を率いた国際人/上山大峻

大谷光瑞ゆかりの旅
大谷探検隊の走破した中央アジア/編集部
◆名僧の遺産
大谷探検隊西域文化資料(龍谷大学大宮図書館ほか)/上山大峻

河口慧海とはどんな人?
大蔵経を求め仏教再生を願った改革者/奥山直司

河口慧海ゆかりの旅
河口慧海 チベット入国の足跡/編集部
◆名僧の遺産
河口コレクション(東北大学ほか)/奥山直司

■イラスト 大谷光瑞・河口慧海交友録
■チベット仏教 教えの広がり
危機をチャンスに変えてきたチベット仏教/正木 晃
■大谷光瑞・河口慧海のあゆみ
[仏教 見る・聞く・ふれる]
遠くて近いチベット仏教と日本仏教/正木 晃
■チベット仏教のあゆみ

■連載■
真鍋俊照の「仏教アートへようこそ」(28)
薬師如来に秘められた親子遍路の思い出/真鍋俊照
梅原猛の新「授業・仏教」第28講
河口慧海・大谷光瑞 仏教の危機に挑んだふたりの冒険者/梅原 猛
週刊お遍路さん(28)
香川県6日日 長尾寺から大窪寺/小野庄一
典座さんの食べる仏教(28)
一枚の皿に天地を盛り込む気概/藤井宗哲・まり
暮らしの仏教Q&A(28)
仏壇の作法/佐藤達全
仏教聖地巡り(28)
ミヒンタレー(スリランカ)/田村 仁