昼ドラのような甘やかな不倫。そんなものは存在しないのだ。
白いスーツをまとった美貌の開発業者は、中学時代の同級生だった。
沙知は、自宅裏の森を伐採するために現れた彼と再会したその日から、不可抗力のように肉体関係をもってしまう。
だが、そのことを機に、彼女の日常、そして家族たちもくるいはじめるのだった。
宅地造成工事の反対運動にのめり込む義父母。そして、夫や息子もまた見知らぬ顔を覗かせるようになる。
いつしか男は沙知への要求をエスカレートさせていくのだった。