テーマ編
歴史と文学
司馬遷、ギボン、頼山陽……洋の東西を問わず、悠久の歴史の中で、さまざまな歴史家が登場し、神話や叙事詩、時代史の中に民族の興亡を記録した。こうした歴史書は、近代歴史学が始まる以前は「文学」そのものであった。文学の香り高い、古今東西の歴史書の名作に読者を案内する。
神話、叙事詩、時代小説……無数の「歴史書」が光彩を放っている。/樺山紘一(東京大学教授)
ヘロドトス、トゥキュディデス
歴史記述の原点/柳沼重剛(筑波大学名誉教授)
司馬遷
中国史書の伝統の始まり/鶴間和幸(学習院大学教授)
『元朝秘史』
「蒼き狼」たちの歴史観/杉山正明(京都大学教授)
『大鏡』 かなぶみの魅力/五味文彦(東京大学教授)
<センター>ホイジンガ『中世の秋』から/樺山紘一
イブン・ハルドゥーン
独自のイスラム史観/医王秀行(東京女学館短期大学助教授)
ヴィッラーニ、マキアヴェッリ、グィッチャルディーニ
3つのフィレンツェ史/松本典昭(阪南大学助教授)
『ローマ帝国衰亡史』 ローマはなぜ滅亡したか/中野好之(思想史家)
エル・インカ・ガルシラソ・デ・ラ・ベガ
インカ帝国のクロニカ/染田秀藤(大阪外国語大学教授)
頼山陽 『日本外史』の語感/野口武彦(神戸大学教授)
エランケ、ブルクハルト
歴史ロマン主義の源流/望田幸男(同志社大学教授)
男うた女うた10 野守は見たか/馬場あき子(歌人)
文学を旅する10 スペイン広場/小池 滋(東京女子大学教授)
マンガ 超誤訳・世界文学全集10 ナポレオンの辞書/高橋春男
編集委員
●安 宇 植(桜美林大学国際学部教授)
●池内 紀 (ドイツ文学者)
●池澤夏樹(作家)
●池田 修 (大阪外国語大学教授)
●井波律子(国際日本文化研究センター教授)
●上野洋三(国文学研究資料館教授)
●牛島信明(東京外国語大学教授)
●鹿島 茂 (共立女子大学文芸学部教授)
●樺山紘一(東京大学文学部教授)
●川村 湊(文芸批評家、法政大学第一教養部教授)
●川本三郎(評論家)
●喜志哲雄(京都大学文学部教授)
●沓掛良彦(東京外国語大学教授)
●小森陽一(東京大学教養学部教授)
●佐佐木幸綱(歌人、早稲田大学政経学部教授)
●高山 宏(東京都立大学人文学部教授)
●巽 孝之(慶應義塾大学文学部教授)
●徳田和夫(学習院女子短期大学教授)
●徳永宗雄(京都大学文学部教授)
●沼野充義(東京大学文学部助教授)
●野谷文昭(立教大学大学教育研究部教授)
●三田村雅子(フェリス女学院大学文学部教授)
●宮下志朗(東京大学教養学部教授)
●リービ英雄(作家、法政大学第一教養部教授)
●和田忠彦(神戸市外国語大学教授)