*31~39号は刊行順を変更しています。
南北アメリカI
荒野の呼び声、鳩の翼ほか
<世紀転換期の光と影>
酷寒の地で繰り広げられる犬たちの生存競争に、人間社会の縮図を見たJ.ロンドンの『荒野の呼び声』。異文化の葛藤の中で、人間の見えない意識の流れを描くH.ジェイムズの『鳩の翼』。世紀転換期、都市化が急速に進むアメリカで、未知や極限へ迫る濃密なリアリズム文学が成立する。
リアリズムがあらゆる領域に進入し、「見ることの百貨店」を現出させた。/折島正司(東京都立大学教授)
ジャック・ロンドン
極北の階級社会/折島正司
幽霊とリアリズム小説/高尾直知(東京学芸大学助教授)
ヘンリージェイムズ
心の領域を可視化する/別府恵子(松山東雲女子大学教授)
フランク・ノリス
サンフランシスコを描く/折島正司
<センター>心の中を写す/折島正司
ドライサー
大都会の闇と光/村山淳彦(東京都立大学教授)
ドライサー
欲望をかきたてられた果てに/村山淳彦
電化が小説を変えた/大矢 健(明治大学講師)
スティーヴン・クレイン
スラムという泥沼に咲いた花/板橋好枝(津田塾大学教授)
なにもかも見物したい時代/好井千代(大阪大学助手)
文学小事典
男うた女うた35 馬/佐佐木幸綱(歌人)
文学を旅する35 ブルックリン橋/亀井俊介(岐阜女子大学教授)
マンガ 超誤訳・世界文学全集35 アメリカの悲劇/高橋春男
世紀末パリの怪物たち31 エミール・ヴェラーレン/鹿島 茂
編集委員
●安 宇 植(桜美林大学国際学部教授)
●池内 紀 (ドイツ文学者)
●池澤夏樹(作家)
●池田 修 (大阪外国語大学教授)
●井波律子(国際日本文化研究センター教授)
●上野洋三(国文学研究資料館教授)
●牛島信明(東京外国語大学教授)
●鹿島 茂 (共立女子大学文芸学部教授)
●樺山紘一(東京大学文学部教授)
●川村 湊(文芸批評家、法政大学第一教養部教授)
●川本三郎(評論家)
●喜志哲雄(京都大学文学部教授)
●沓掛良彦(東京外国語大学教授)
●小森陽一(東京大学教養学部教授)
●佐佐木幸綱(歌人、早稲田大学政経学部教授)
●高山 宏(東京都立大学人文学部教授)
●巽 孝之(慶應義塾大学文学部教授)
●徳田和夫(学習院女子短期大学教授)
●徳永宗雄(京都大学文学部教授)
●沼野充義(東京大学文学部助教授)
●野谷文昭(立教大学大学教育研究部教授)
●三田村雅子(フェリス女学院大学文学部教授)
●宮下志朗(東京大学教養学部教授)
●リービ英雄(作家、法政大学第一教養部教授)
●和田忠彦(神戸市外国語大学教授)