テーマ編
ノンフィクション文学「沈黙の春、ゲバラ日記、田中角栄研究」ほか
20世紀は戦争と革命、都市化の時代。人間の想像力を超えた世界の現実は、迫真のノンフィクション文学を生んだ。戦いの前線で綴られた冒険と思索の記録(『ゲバラ日記』)、自然と共感する人間の生の本質(『沈黙の春』)、都市の路地裏に夢の町を探す営み(『断腸亭日乗』)など、時代を映し出す新しい文学を読み解く。
世界は拡大、変容し、事実のもつ迫真性が、人々の心を捉えた。/春名 徹(作家・調布学園短期大学教授)
『ゲバラ日記』
革命と戦争/戸井十月(作家)
『沈黙の春』『ウォールデン──森の生活』
自然の中で生きる喜び/高田 宏(作家)
『断腸亭日乗』
都市という迷路/川本三郎(評論家)
『冷血』 ノンフィクション・ノヴェルの誕生/川本三郎
<センター>ディエゴ・リベラ画
『征服あるいはエルナン・コルテスのベラクルス到着』/春名 徹
『チャップリン自伝』
自身を、そして時代を映す/江藤文夫(評論家)
『日本之下層社会』『職工事情』
労働の世界/鎌田 慧(作家)
『松川裁判』現実を変えたノンフィクション/松下竜一(作家)
『田中角栄研究』
首相を退陣させたリポート/植田康夫(上智大学教授)
『インドで考えたこと』『マルーシの巨像』
異なる土地の異化作用/春名 徹
男うた女うた50 あの日の水/馬場あき子(歌人)
文学を旅する50 ヨセミテ渓谷/亀井俊介(岐阜女子大学教授)
マンガ 超誤訳・世界文学全集50 ちょっとピンぼけ/高橋春男
編集委員
●安 宇 植(桜美林大学国際学部教授)
●池内 紀 (ドイツ文学者)
●池澤夏樹(作家)
●池田 修 (大阪外国語大学教授)
●井波律子(国際日本文化研究センター教授)
●上野洋三(国文学研究資料館教授)
●牛島信明(東京外国語大学教授)
●鹿島 茂 (共立女子大学文芸学部教授)
●樺山紘一(東京大学文学部教授)
●川村 湊(文芸批評家、法政大学第一教養部教授)
●川本三郎(評論家)
●喜志哲雄(京都大学文学部教授)
●沓掛良彦(東京外国語大学教授)
●小森陽一(東京大学教養学部教授)
●佐佐木幸綱(歌人、早稲田大学政経学部教授)
●高山 宏(東京都立大学人文学部教授)
●巽 孝之(慶應義塾大学文学部教授)
●徳田和夫(学習院女子短期大学教授)
●徳永宗雄(京都大学文学部教授)
●沼野充義(東京大学文学部助教授)
●野谷文昭(立教大学大学教育研究部教授)
●三田村雅子(フェリス女学院大学文学部教授)
●宮下志朗(東京大学教養学部教授)
●リービ英雄(作家、法政大学第一教養部教授)
●和田忠彦(神戸市外国語大学教授)