ヨーロッパIV
ユリシーズ、ダロウェイ夫人、ハワーズ・エンドほか
<モダニズムの真昼>
初の世界大戦を経験したヨーロッパは、新しい芸術運動の季節に入る。言葉による実験は、 J.ジョイスによる20世紀ベストワン小説『ユリシーズ』をはじめ、前時代的リアリズムを超越したV.ウルフの『ダロウェイ夫人』など、モダニズム文学の傑作群を生み出した。言語の限界に挑んだ、壮大な文学世界に読者を案内する。
第1次大戦で破壊された世界にモダニズム文学が花開いた。/中野康司(青山学院大学教授)
ジェイムズ・ジョイス
意識のたわむれ、言葉のたわむれ/中野康司
ジェイムズ・ジョイス
語呂煮鍋をエンジョイスする/柳瀬尚紀(英文学者)
ヴァージニア・ウルフ
内面に向かう旅/川本静子(津田塾大学教授)
リットン・ストレイチー 芸術としての伝記/橋口 稔(鶴見大学教授)
ジョージ・バーナード・ショー
権威を弾劾する道化/上野美子(東京都立大学教授)
<センター>版画家から見たジョイスの魅力/山本容子(版画家)
W・B・イェイツ
複眼の詩人/土岐恒二(文化女子大学教授)
『ケルズの書』ジョイス以前のジョイス芸術/鶴岡真弓(立命館大学教授)
ジョーゼフ・コンラッド
海と陸をまたぐ想像力/鈴木建三(東京都立大学名誉教授)
E・M・フォースター
国民的作家への道/中野康司
ウィンダム・ルイス 傑作のない大作家/ジョン・カンスタブル(元京都大学助教授)
文学小事典
男うた女うた66 ハンセン病歌人/佐佐木幸綱(歌人)
文学を旅する66 前橋/小松健一(フォトジャーナリスト)
マンガ 超誤訳・世界文学全集66 ユリシーズ/高橋春男
世紀末パリの怪物たち59 ジュール・ヴァレス/鹿島 茂
編集委員
●安 宇 植(桜美林大学国際学部教授)
●池内 紀 (ドイツ文学者)
●池澤夏樹(作家)
●池田 修 (大阪外国語大学教授)
●井波律子(国際日本文化研究センター教授)
●上野洋三(国文学研究資料館教授)
●牛島信明(東京外国語大学教授)
●鹿島 茂 (共立女子大学文芸学部教授)
●樺山紘一(東京大学文学部教授)
●川村 湊(文芸批評家、法政大学第一教養部教授)
●川本三郎(評論家)
●喜志哲雄(京都大学文学部教授)
●沓掛良彦(東京外国語大学教授)
●小森陽一(東京大学教養学部教授)
●佐佐木幸綱(歌人、早稲田大学政経学部教授)
●高山 宏(東京都立大学人文学部教授)
●巽 孝之(慶應義塾大学文学部教授)
●徳田和夫(学習院女子短期大学教授)
●徳永宗雄(京都大学文学部教授)
●沼野充義(東京大学文学部助教授)
●野谷文昭(立教大学大学教育研究部教授)
●三田村雅子(フェリス女学院大学文学部教授)
●宮下志朗(東京大学教養学部教授)
●リービ英雄(作家、法政大学第一教養部教授)
●和田忠彦(神戸市外国語大学教授)