ヨーロッパV
どん底、静かなるドン、マヤコフスキー詩集ほか
<ロシア革命の光と闇>
20世紀最大の事件の一つ、1917年のロシア革命。国家の大変革を目撃した同時代の文学は、ここで一大転機を迎える。文豪ドストエフスキー、トルストイを乗り越えようと目論む、若い文学者たちのエネルギー。しかし、自殺、夭折、粛清、処刑……への道。政治と文学の出合いは幸せな結果をもたらさなかった。革命への高揚から抑圧の時代、その軌跡をたどる。
革命の祝祭を演出した文学に、やがて粛清の嵐が襲いかかる。/沼野充義(東京大学助教授)
マヤコフスキー
「ぼくの革命」は成らず/桑野 隆(東京大学教授)
私のソヴィエト・ロシア文学/辻井 喬(作家)
ゴーリキー、ショーロホフ
国家の消滅、民衆の不滅/亀山郁夫(東京外国語大学教授)
ツヴェターエワ
革命に翻弄された女性詩人/前田和泉(立教大学非常勤講師)
ロシア・アヴァンギャルド演劇
舞台は祝祭空間/楯岡求美(神戸大学講師)
<センター>『コミンテルン第2回大会開幕記念日』/沼野充義
ゾーシチェンコ
ユーモア作家の憂鬱/安岡治子(東京大学助教授)
ナボコフほか 亡命ロシア文学群像/諫早勇一(同志社大学教授)
ダニール・ハルムスほか
あまりに早すぎた前衛/沼野充義
バーベリほか
「南西」からの新風/中村唯史(山形大学助教授)
ブルガーコフ
原稿は燃えない/秋元里予(文化女子大学非常勤講師)
バフチンの思想と魅力/番場 俊(新潟大学講師)
男うた女うた71 届けぬ言葉/馬場あき子(歌人)
文学を旅する71 三沢/小松健一(フォトジャーナリスト)
マンガ 超誤訳・世界文学全集71 どん底/高橋春男
書物の歴史をたどる3 「グーテンベルク聖書」の見開き/高宮利行(慶應義塾大学教授)
編集委員
●安 宇 植(桜美林大学国際学部教授)
●池内 紀 (ドイツ文学者)
●池澤夏樹(作家)
●池田 修 (大阪外国語大学教授)
●井波律子(国際日本文化研究センター教授)
●上野洋三(国文学研究資料館教授)
●牛島信明(東京外国語大学教授)
●鹿島 茂 (共立女子大学文芸学部教授)
●樺山紘一(東京大学文学部教授)
●川村 湊(文芸批評家、法政大学第一教養部教授)
●川本三郎(評論家)
●喜志哲雄(京都大学文学部教授)
●沓掛良彦(東京外国語大学教授)
●小森陽一(東京大学教養学部教授)
●佐佐木幸綱(歌人、早稲田大学政経学部教授)
●高山 宏(東京都立大学人文学部教授)
●巽 孝之(慶應義塾大学文学部教授)
●徳田和夫(学習院女子短期大学教授)
●徳永宗雄(京都大学文学部教授)
●沼野充義(東京大学文学部助教授)
●野谷文昭(立教大学大学教育研究部教授)
●三田村雅子(フェリス女学院大学文学部教授)
●宮下志朗(東京大学教養学部教授)
●リービ英雄(作家、法政大学第一教養部教授)
●和田忠彦(神戸市外国語大学教授)