市塵
稀代の政治家、新井白石抄録1 『市塵』 白石は沈黙したまま間部から眼をそらし、部屋の外を見た。そして突然に眼がくらむようなものを見てしまったと思った。 ◆あらすじ 抄録2 『市塵』 「佐吉、またナニだ」 抄録3 『市塵』 芳洲がこの姿を見たら、さっそくに軽蔑するだろうなと思ったのである。 抄録4 『市塵』 二人の間には訊問官と被告人という立場を超えて、いわば傑物、傑物を知るといった感情が通いはじめていたのである。 抄録5 『市塵』 こみ上げて来たのは、お上はもはや死を覚悟しておられるという思いだった。 松岡正剛が読む『市塵』 「つるむ」か「はなれる」かだけ ◆歴史を知る 新井白石の合理精神 田尻祐一郎 ◆絵で見る 「生類憐みの令」の世界 監修・文 根崎光男/イラスト 板垣真誠 抄録6 『市塵』 白石は、伏せていた顔をぐいと上げて、老中の顔を見わたした。そしてずばりと言い切った。 抄録7 『市塵』 ――市塵の中に……。 抄録8 『市塵』 うまいうどんを作れるようになれば、それはそれでけっこうではないかと白石は思った。 | ◆歴史を知る 落書というパロディーに秘められたもの 吉原健一郎 ◆藤沢周平かわら版(27) 藤沢さんと汽車旅(その2) ◆作品の舞台を訪ねる『市塵』 ◆文庫紹介 ◆藤沢周平の面影 母との思い出 [連載] 藤沢文学を読み解く(27) 「政治的人間」としての新井白石 松本健一 江戸の暮らし基礎講座(27) 寺子屋が支えた江戸文化 竹内 誠 海坂の食卓(27) 餡かけ豆腐 石塚 亮 藤沢周平 この一冊(27) 『ふるさとへ廻る六部は』 じんわりと涎が湧き出る本小泉武夫 「熈代勝覧」を歩く(27) お江戸の中心・日本橋の真ん中に立つ 小澤 弘 |