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1900円(本体価格)/2090円(税込価格)
池波正太郎の作品に出てくる「食べもの」に魅せられる読者は多い。決して豪華な料理ではないが、読めば思わずツバを飲み込み、きっと、こう思うだろう。「あの料理を自分も食べてみたい……」と。『鬼平犯科帳』『剣客商売』『仕掛人・藤枝梅安』など、江戸3大シリーズをはじめとして池波作品に登場する数々の食べものにテレビでもおなじみ、日本料理店「分とく山」の野?洋光氏がチャレンジ。鬼平が食べた軍鶏鍋や秋山大治郎が飲んだ根深汁など、おなじみの料理を再現。四季折々の旬の素材が持つ魅力を余すところなく引き出し、かつ男性読者でも調理可能なように料理のコツをわかりやすく伝授する。同時進行のエッセイは、担当編集者として長く池波と交流のあった文芸ジャーナリストの重金敦之氏によるもの。食の分野に造詣が深い重金氏が「池波正太郎と食」にまつわる思い出話を該博な知識を交えてふり返る場面は読み応え十分。池波の食に対する思いや心構えがどのようなものだったのか、ファンならずとも思わず引き込まれてしまう。 朝日ビジュアルシリーズ「週刊 池波正太郎の世界」で評判を呼んだ人気連載がついに単行本になった。食と酒をこよなく愛する池波ファン、江戸時代の料理法に興味あるもの必携、池波流の江戸料理が存分に味わえる30選。