時の政権が対抗勢力として恐れたほど新聞の存在が大きかった時代、朝日新聞の筆政に緒方がいた。筆政とは経営者兼主筆のこと、その緒方時代を中心に、企業としての新聞社、メディアとしての新聞社の実像をたどる。満州事変、二・二六事件、戦争へと向かう緊迫した時代の下で、右翼、軍閥と対峙し、時に資本家と対立し新聞の生き延びる道を模索しつづけた筆政緒方の苦闘を描き、いまもなお新聞社に内在する問題の根源を問い直す。
★のネット書店は、在庫のない場合や取扱いのない場合があります。