村上春樹は中国の深い影響を受けている。デビュー当初から、村上の作品には中国をめぐる歴史の記憶というテーマが見て取れる。一方、中国語圏も80年代後半から台湾、香港、上海、北京と、時計回りに村上春樹現象が出現した。魯迅からウォン・カーウァイへ、東アジア文化に連なる影響をみつつ、村上文学を探る試み。翻訳比較では各中国語訳を邦訳し読み比べてみる。
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