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新米からベテランまで、勤務中もプライベートでも、刑事は刑事だ。そんな刑事たちの生き方を描いた傑作短編を収録。収録作：米澤穂信「夜警」／呉勝浩「沈黙の終着駅」／麻見和史「沈黙のブラックボックス」／黒川博行「飛び降りた男」／長岡弘樹「文字盤」／深町秋生「野良犬たちの嗜み」

日本で最大級の勢力を誇る暴力団組織・巽会のナンバー2が、殺人集団「忍足チーム」によって暗殺される。メンツにかけて忍足チームを潰そうとする巽会は、元メンバーの汐見に処刑を命じただけでなく、殺されたナンバー2のドラ息子と相棒を組めという・・・・・・。

「果てしなき渇き」で56万部突破、「アウトバーン」シリーズで40万部突破、今、もっとも注目されているミステリー作家・深町秋生による、熱く焦げつくようなアクションバトル連発の超大作、ついに登場！！

　日本最大級の勢力をもつ暴力団組織・巽会では、伊吹理事長という、事実上の支配者でナンバー2として君臨する人物が、自殺とみせかけられ殺害されてしまう。その実行犯とされるのが、伝説の暗殺集団“忍足チーム”だった。
　成功率100％。いかなる困難な殺しも完璧にやり遂げる忍足チームのことを、裏の世界では知らない者がいないほどだった。しかし、自分の組のナンバー2を殺された巽会は、伊吹理事長を殺害する指命を出したのか首謀犯を探す一方で、その実行犯である忍足チームを粛清しようと総攻撃を開始する。
　その仕事を、一方的に押しつけたれたのが、汐見凌だった。彼も、かつては忍足チームに所属していたが、ある事情で足を洗い、東北の日本海が見える漁港で漁師として暮らしていた。しかし巽会の榊という男に居場所を突き止められてしまう。そして弱みに付け込まれ、忍足チームを処分する役を命じられてしまうのだった。
　汐見凌の相棒はたったひとり、殺された伊吹理事長のバカ息子だった。二人は反目し合いながらも激戦を乗り越えて、かつてのボス・忍足にまで辿りつくのだが……。
　山形、渋谷、川崎、千葉・館山、大阪・西成区、茨城。暴力団関係者の抗争は、他の暴力団にも飛び火した。日本中の警察組織にも多数の犠牲者を出していく。飛び交う銃弾。燃え上がる警察車両。日本中を戒厳令状況にしながら、男たちは過去に決着をつけようと疾走する。