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900円(本体価格)/990円(税込価格)
昭和天皇、吉田茂、石橋湛山、 谷崎潤一郎、三島由紀夫、美空ひばり…… あの人と鉄道の意外な接点 時刻表から近現代史を読み直す 鉄道が運んでいるのは、人と荷物、 そして過去から未来への「歴史の瞬間」 昭和天皇の御召列車が抱えていた警備上の重大な弱点、 酩酊して乗り過ごした吉田茂が熱海で迎えた悲惨な朝、 石橋湛山の政治生命を短くした窮屈な寝台車、 若き日の美空ひばりが愛した夜行列車――。 朝日新聞土曜別刷り「be」の好評連載、待望の書籍化最新刊! ●目次より 第一章 時刻表から読み直す、あの事件 血盟団事件と常磐線 幻に終わった宇垣一成内閣 韓国で知った昭和の終わり 一冊の週刊誌が変えた運命 岡田嘉子、ソ連に亡命す 第二章 皇族も政治家も、みんな鉄道を使っていた 吉田茂、熱海まで乗り過ごす 昭和天皇、天城山に登る 佐藤栄作と峠の釜めし 3等寝台に乗った石橋主将 高松宮と近衛文麿の密談 第三章 作家が愛した路線 神風正一の声、どこでも 能登の廃線、清張の世界 「邪宗門」に描かれた神部駅 幸田文、運転台に乗る 美空ひばりと夜行列車 三島由紀夫の「牡丹」 第四章 あの日の駅弁、思い出の車輛 小淵沢、駅そばとの再会 傷痍軍人と授乳女性と 谷は「や」か「たに」か 線路は狭軌か国際標準軌か 修善寺駅の「あじ寿司」 第五章 旅情の記憶 旧生駒トンネルの光と影 新幹線で長崎が失ったもの 夕刻の鶴見線、車内は社内 「ただいま」は「まもなく」? 幕張駅と大学との別れ ●著者の言葉  先日、東京駅から新幹線に乗る機会があった。ホームを見回してみると、列車の扉の前に並んでいる外国人の家族や夫婦などの姿がやたらと目についた。英語、中国語、韓国語など、さまざまな外国語があちこちから聞こえてくる。目を閉じてしまえば、一体どこの国にいるのかわからなくなるほどだった。 二〇二〇年代に入って世界を巻き込んだコロナ禍が収まるにつれ、インバウンドの波が再び日本にも及んできた。二〇二四年の年間訪日外客数は約三千六八七万人で、コロナ禍前の二〇一九年を約五〇〇万人も上回り、年間過去最高を更新した。この傾向は、これからも当面続くものと見られている。 外国人にとっての日本の魅力の一つは鉄道だろう。とりわけ日本で車を運転できない外国の観光客にとって、鉄道ほど頼りになる存在はあるまい。JR各線に乗れるジャパン・レール・パス。習慣化した定時運転。充実した鉄道網。弁当の豊富さ。空調が効いた清潔な車内。四季折々の車窓風景。日本人にとっては当たり前のものであっても、外国人にとっては他国にない魅力として映るものは少なくない。 車内で彼らは向かい合わせに座り、大きな声で話したり、車窓から富士山が見えるといっせいにスマホやカメラのシャッターを切ったりする。日本人のように座るとほぼ同時にブラインドを下げて居眠りを始めたり、ひたすらスマホの画面をのぞき込んだりしている客はあまりいない。オーバーツーリズムの弊害が叫ばれているのを気にする様子もなく、旅を満喫している空気がこちらにも伝わってくる。 こうした光景を見ていると、かつての日本人もそうだったのではないかという気がしてくる。首都圏や大阪圏には戦前からいまとほぼ変わらないダイヤが組まれていた区間もあったが、大多数の区間はいまよりも本数が少なかったし、所要時間も余計にかかった。多くの人々にとって、長距離列車に乗ることは非日常的な「ハレ」の行事にほかならなかった。スマホもパソコンもない時代、彼らは乗り合わせた客どうしで話をしたり、車窓に目を凝らしたり、窓を開けて駅弁を買ったりしていた。 日本では欧米に比べて鉄道の開業が遅れたものの、短期間のうちに整備されたせいか黄金時代が長く、明治後期から戦後の一九六〇年代までずっと陸上交通の主役であり続けた。確かに鉄道の廃止が進む地方もあるとはいえ、明治から令和まで、列車に乗ることほど地位や年齢、性別、居住地の違いを超えて日本人全体の共通体験となってきたものはあるまい。その恩恵を外国人もまた享受しているのである。 鉄道はどこかからどこかへ移動するための単なる手段にとどまらず、車内で過ごす時間そのものが人生の重要な一部分を成した。多くの日本人が日記やエッセイ、自伝などでそうした時間を記しているゆえんである。いまや失われてしまった「旅」の醍醐味の一端を、せめて活字を通してでも味わい、先人たちが車中で何を考えていたかを想像することができれば、著者としてこれに勝る喜びはない。 (「あとがき」より)
890円(本体価格)/979円(税込価格)
不穏な空気が漂う大正天皇のハネムーン列車、天皇と東條英機が乗った御召列車の行き先、戦犯指名から鉄道で逃げ回る辻政信・元参謀、三島由紀夫は原点の三島駅で何を思ったか、内田百閒と落合博満は、発車間際でも悠々としていたのだが……。 あの日あの時、この乗客がめぐり合った大事件。些細な出来事。そこから歴史の一断面が顔を現す。 躍動する人物と交差する運命は? 朝日新聞土曜夕刊別刷り「be」の人気連載新書化、待望の第2弾。 〈目次から〉 第一章 天皇の祈りの旅 第二章 都会を離れて 第三章 文豪の夜行列車 第四章 事件は鉄路で 第五章 夢の駅弁
850円(本体価格)/935円(税込価格)
特別車両で密談する秩父宮、大宮vs.浦和問題を語る田山花袋、鶴見俊輔と竹内好の駅弁論争……。鉄道が結ぶ小さな出来事と大きな事件から全く知らなかった日本近現代史が浮かび上がる。朝日新聞土曜別刷りbeの好評連載、待望の新書化。
900円(本体価格)/990円(税込価格)
愛情を受けず病気を繰り返した幼少期、全国を回った皇太子時代、明治天皇の重圧と闘いながら病状を悪化させていった天皇時代……。明治と昭和のはざまに埋もれた悲劇の天皇像を明らかにした、毎日出版文化賞受賞作が待望の文庫化。
760円(本体価格)/836円(税込価格)
 シリーズ10万部突破の『鉄道ひとつばなし』(講談社)の著者が「震災」を語る。なぜ三陸鉄道はわずか5日で運転再開できたのか、首都圏の鉄道が大混乱したのはなぜか、関東大震災、阪神淡路大震災の教訓とは、そして今後の日本にふさわしい鉄道計画とは何か。車窓から、震災と日本が見えてくる。
700円(本体価格)/770円(税込価格)
 日本人の現在を考えるとき、昭和の一連の戦争を避けて通ることはできない。昭和のあの戦争は、日本人の何を変えたのか。そもそも日本はなぜ戦い、なぜ敗れたのか。対米戦争は、本当に不可避だったのか――。昭和史研究の第一人者が、12人の論者と語り合った対論集。「戦争責任」「開戦の選択」「軍人の品格」「戦争犯罪」「東京裁判」「昭和天皇」「特攻」など、さまざまな角度から「昭和の戦争」の真実に迫る。
520円(本体価格)/572円(税込価格)
三島は、宮中で天皇を殺した後で自決したかった? 岸信介は司法取引で、A級戦犯を逃れた? GHQが、二・二六事件を評価? 天皇制システムは崩壊に向かう? 昭和史研究の論客である保阪正康が、ベストセラー『昭和史』の著者・半藤一利、三島由紀夫研究の第一人者・松本健一、気鋭の天皇制研究者で『大正天皇』の著者でもある原武史らと過激に語り合う! これまでの定説や常識を覆す、画期的な対論集。
1500円(本体価格)/1650円(税込価格)
靖国参拝問題に決着を付けた富田メモ、卜部日記など、近年昭和天皇関係の資料が続々公開され始め、天皇制・昭和史への関心を一段と高めている。母・貞明皇后との意外な関係、祭祀へのこだわり、兄弟間の確執など専門家3人による鼎談は、様々な葛藤の中で戦前戦後を生きた昭和天皇の人間像を鮮やかに浮かび上がらせる。関係資料もふんだんに紹介。歴史・昭和史・天皇に興味を持つ人必読!
1300円(本体価格)/1430円(税込価格)
大正天皇と聞いて、どんなイメージを抱くだろうか?全国を巡り、人々に話しかけた気さくな姿はすっかり忘れられてしまった。明治と昭和のはざまに埋もれ、「遠眼鏡事件」だけが伝わる悲劇の天皇の、初めての本格的評伝。
2427円(本体価格)/2670円(税込価格)
日本の「直訴」は命がけだったが、隣国朝鮮では文字を知らない奴婢さえも直接訴えることができた。儒教の徳を追求する王は、宮城を出て、民に接しようと心がける。この君主と民の関係を、日本と比較しながら抗日期まで描く。