東北の南部人を考える「陸奥のみち」を満喫したあと、南に針路を転じ、「肥薩のみち」を歩いた著者は、ちょうど大作の『翔ぶが如く』を連載中だった。「われわれは田原坂に来てしまったのである」とつぶやきつつ、「薩摩」の人間風土を書くのは大変なんですよ、と正直に読者に悩みを打ち明けてもいる。日本の南北を縦断したあとには「河内のみち」で終の棲家とした、大阪・河内を描いた。
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