大阪市から五條市を経由して渓谷をゆく「十津川街道」の旅。たどりついた奈良県十津川村について、「幕末、十津川の人はじつによく働いた」と書く。十津川郷士と呼ばれ、孝明天皇の信任を得、坂本竜馬らと親交をもち、新選組とも戦った。そのわりに明治後に栄達した人はほとんどいない。明治22年に大水害で村は壊滅、多くの住人が北海道に移住し、新十津川町をひらいた。ドラマッチックな谷間の「街道」がここにある。
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