島原の乱(1637年)が大きなテーマになっている「島原・天草の諸道」。島原半島を歩き、戦場の原城跡で思索を重ねる。親子二代で暴政を敷いた島原領主、松倉重政・勝家親子については「ごろつき」と容赦がない。天草・本渡では延暦寺の樹齢五百年の梅に魅せられ、夜の闇にうかぶ梅の花のが幻想的に描写で描かれる。一揆に強い同情を持ちつつ、無理やり参加させられた人々のことにも思いを馳せる旅となった。
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