ときあたかも1980年代末の土地バブルに躍る日本をあとに、「国民が国土を創造した」オランダを訪ねる「オランダ紀行」。鎖国時代の日本にとって、暗箱にあいた針穴から射しこむほどのかすかな外光がオランダだったと著者はいい、プロテスタント精神の発露たる商業活動が育てた自律的、合理的な国民性をゆく先々で実感する。さらに、レンブラントやゴッホの絵画への著者の深い理解が共感を呼ぶ。
★のネット書店は、在庫のない場合や取扱いのない場合があります。
ご注文はお近くの書店、ASA(朝日新聞販売所)でも承ります。