文庫
街道をゆく 37 新装版
本郷界隈
司馬 遼太郎
ISBN:9784022644916
定価:836円(税込)
発売日:2009年4月7日
A6判並製  336ページ 

明治の日本で、欧米文化を地方に配る配電盤の役割を一手に引き受けた東京。中心を歩いた「本郷散歩」。東大の担った役割とは――。夏目漱石の「三四郎」をテキストにして、東京の成立の玄妙さを考える。登場人物に「日本は亡びるね」といわせた漱石に対し、著者は深い共感を寄せる。執筆したのはバブルの崩壊が進行中の時代で、筆者も同じことを考えていたのだろう。
ラストの三四郎池の場面では、釣りをする少年との会話が印象に残る。

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